マックス都市伝説


駅伝には、あまり知られない奇妙な話が多く隠されている。
ある選手が独走状態で先行していたとき、ふといつのまにか、自分の前を走る男の姿を目にした。

「そんな馬鹿な…」

一体いつ自分を抜き去ったのだろう。彼の心には驚きもあったが、しかし何としても1位でゴールしなくてはという義務感が先立ち、怒涛の追い上げを開始する。ところが相手もその気配に気付いたのか、ペースを上げて突き放そうとする。
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NBAにおいて伝説の選手であるマイケル・ジョーダン。その彼にまつわる偉大な逸話は数知れないほどである。
彼が出場すれば、試合前半で勝負の趨勢が決まってしまうとも言われていた。実際に、前半戦だけで、たった一人で30得点以上入れることも多かった。その長身が飛び上がれば、頭がリングに激突するほどの跳躍には開いた口が塞がらない相手チーム。

40℃近い高熱に魘されながらも出場し、その試合で40得点も上げてしまう天賦の才能。
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日本中を沸かせた女子W杯の英雄チーム、通称なでしこジャパン。今までスポーツ紙の扱いも小さいものであった彼女たちのチームが、その破竹の快進撃と共に徐々に国内を席巻していく様は、いちサッカーファンとして感慨深いものを覚えたものである。
その最強チームのキャプテン、澤穂希の身体能力は特に凄まじい。「この女は無尽蔵のスタミナを持っているのか!」と思わずにはいられないほどの運動量。試合終了後まで、ほとんど動きを止めることのない圧倒的な動き。ハットトリックで相手チームを翻弄し、ここ一番では仲間のゴールをアシストする。

まさに前線の指揮官に相応しい、獅子奮迅の戦い振りであったといえるであろう。
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ある有名キーパーの話。

ある時彼はチャリティーイベントに招待された。主催者曰く「チビッ子たちと軽いゲームをしてほしい」と。

それは子供達10人とPKをして、子供達がゴールを決めるたびに、 企業が100万円ずつ募金箱に寄付をしていくという、遊びのゲームだった。

企業側としては当然、彼がまともに受け止めることはないと思っており、最初から小切手を用意していた。
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アントニオ猪木を知らない日本人は居ないだろう。強烈な個性と言動で、プロレスファンのみならず、多くの国民に愛されている偉大なレスラーである。
このアントニオ猪木は、若い頃自宅でライオンを放し飼いにしていたということを知らない猪木ファンはそう多くない。

常人ならライオンを飼おうなどとは絶対に思わない。当の猪木本人も、人間は絶対にライオンには勝てないと知っていた。にも関わらず猪木はライオンと生活したのである。
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ある剣道場で、近くの高校の剣道部が練習に打ち込んでいたときのこと。突然一人の男性がこの道場に訪れ、彼らとの練習試合を持ちかけた。
しかし、血気盛んな年頃の部員らであったが、その誰もが男性の挑戦を受けようとはしなかった。男性は盲目だったのだ。盲目の剣客といえば座頭市が有名であるのだが、高校生たちは当然そんなものは知らない。彼らは口々に「危険だから」とか「帰って下さい」と言って男性を諦めさせようとした。しかし男性は折れない。

そのしつこさに根負けした部長は、とうとう男性に向かって後輩をあてがい、試合の真似事をするように命令した。
【盲目の剣士】の続きを読む

野球界において燦然と輝くジャイアンツの名誉監督、世界の長嶋。現役時代のその素晴らしい成績は未だ以って伝説として語り継がれているが、本人はこれ以上ないほどの珍妙な語録を連発する人物でもあり、現役当時から現在に至るまで、その名言は多数記録されている。
かつて自著の宣伝を行ったとき、記者の一人が内容について質問をすると、

「まだ読んでないんですよね、面白いそうなんで是非読んでみて下さい。」

と発言。ゴーストライターの存在が公の席で明らかになった。
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第18代WBC世界バンタム級、第24代WBC世界バンタム級王者として、今も多くのファンに認知されている元プロボクサー、辰吉丈一郎。

彼はボクシングに打ち込む以前から、幾つもの武勇伝を産み出している、レジェンド・メーカーでもあるのだ。

彼が中学生の頃の話。因縁をつけて車を横付けしてきたヤクザに絡まれた辰吉は、「そないすごまんといてぇや。」と言いながら近づき、隙を見てキーを抜き取ると、草むらに向けて投げ飛ばし、怒号を背中に浴びながら笑って逃げ出したという過去がある。全く、胆の据わった男である。
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ジャッキー・ロビンソン。大リーガーとしては初めての黒人選手であり、当時は敵チームはもちろん、味方からも毎日のように差別されていた。

しかし、そのことで彼が不満を漏らすことは、ただの一度もなかった。あらゆる不平を受け入れ、ただひたすらチームに貢献するジャッキー。そんな姿を目にするうちに、周囲の意識は変わっていった。そしていつしか、味方チームには本当のチームメイトとして受け入れられ、敵のチームからも尊敬される選手にまでなった。

そんなジャッキーをチームに加入させるために奔走したエージェントの口説き文句は今も語り草だ。
【黒人初の大リーガー秘譚】の続きを読む

様々な大会において優秀な成績を誇る、ある高校の弓道部で実際に起こった事故。
放課後、練習場で弓矢をいじっていたある男子部員が、何気なく上空に向かって矢を放って遊んでいた。

天を切り裂くように飛ぶ矢が、やがて落着する時には大地をしっかりと突き刺しており、この様子に興味を抱いた部員は、この遊びに熱中する。その姿を遠目に見ていた同級生の女子部員が面白がって男子部員に駆け寄ると、二人してしばらく上空に向かい矢を放って遊んでいた。
【弓道場の変質者】の続きを読む

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