脱北者。

Wikipediaによれば、北朝鮮側では「越南逃走者」と呼ばれていて、祖国を裏切り自分ひとり生き延びようとした「この世でもっとも汚くて憎むべきくず中のくず」とされているという。

そんな彼らについて日本では、彼らが北から逃げてきたこと自体はニュースになるが、脱北者たちのその後はニュースにならない。

脱北者は、中国、東南アジアに潜伏している人もいるが、多くはやはり韓国へと向かう。

韓国にはハナ院(北韓離脱住民定着支援事務所)という支援施設があり、脱北者はそこにいったん入ることになる。ちなみに「ハナ」というのは「ひとつ」という意味の韓国語で、統一を意味しているという。

ここで資本主義社会の慣習などを学び、社会に出ることになるのだが、その後の彼らの生活には非常に厳しいものがある。

厳しい競争社会の韓国社会で、うまく生き抜いていけないのだ。
それもそのはず、北朝鮮では将軍様について学ぶなど実用的ではない勉強も多く、また社会主義国であるため労働への意識が低い。

平均的なレベルが底上げされている韓国人を相手に、勝負にならないのである。
定職に就ける人は5分の1だという。

また子どもたちの末路も悲惨で、高校進学率は10%。
いじめに遭うなどして退学する者も多いといわれている。