2006年7月、北朝鮮がテポドンなど計6発を発射し、日本海に着弾する事件があった。当時、裏社会では北朝鮮が発射するテポドンが、東京都心では良く見かける、あの有名な喫茶店に飛んでくるという噂が立っていた。

その有名な喫茶店というのはアマンドのことだ。アマンドというと、六本木の交差点際の喫茶店を思い浮かべる人も多いだろう。アマンドは都心の繁華街には必ずある定番の喫茶店で、バブル華やかりし頃は、六本木のアマンド前というと、待ち合わせの若者でごった返していたものだ。もし、そんな場所にテポドンが飛んできたらと思うと背筋が凍る思いだ。

そんな噂が立ち始めた数日後、テポドンは実際に発射され日本海に落ちた。ロケットの性能が悪かったのか、結局その喫茶店には落ちなかったが、なぜ裏社会の人たちは、テポドンが発射されることを知っていたのだろうか。

それは、彼等がいろいろなところにコネがあり、自衛隊が見たことのない訓練をし始めたという情報を得ていたからなのだとか。だから数日前からテポドンが飛んでくることを知っていたというわけだ。

さらに、中東カタールの衛星テレビ局・アルジャジーラが、アマンドを襲いにくる、なんていうわけの分からない噂まであった。おそらく、アルカイダのことを言いたかったのだろうが、裏社会で情報が人から人に伝わるうちに、アルジャジーラに変化してしまったのだろう。

それにしても、なんでアマンドばかりが標的と噂されたのだろうか。知る由もない。