NBAにおいて伝説の選手であるマイケル・ジョーダン。その彼にまつわる偉大な逸話は数知れないほどである。
彼が出場すれば、試合前半で勝負の趨勢が決まってしまうとも言われていた。実際に、前半戦だけで、たった一人で30得点以上入れることも多かった。その長身が飛び上がれば、頭がリングに激突するほどの跳躍には開いた口が塞がらない相手チーム。

40℃近い高熱に魘されながらも出場し、その試合で40得点も上げてしまう天賦の才能。

ルーキー時のオールスターで人気がありすぎて味方のリーグトップクラスの選手から嫉妬されてしまうほどで、現役最強の選手には、ジョーダンの番号をすべてのチームで永久欠番にしようと提案されるほどの実力。

このような選手は他には存在しない。まさに唯一無二の存在なのである。

極めつけには、ジャズとの試合の最中、ストックトンの上からダンクを決めたときにジャズファンの観客から、

「自分より小さい奴の上からダンクするな」

とヤジられた1分後のこと。

ジャズのセンターのターピン(なんと211センチ)の上からダンクを決め、先程ヤジった観客に「これでいいかい?」と微笑みながら言い返すなど、その行動にはことごとく今までの常識が意味を成さない。彼が世界中のバスケットボールファンから神と呼ばれ、尊敬されるのも無理のない話なのだ。

また、非常に家族を大切にしているという一面もあり、家族との時間を充実させるため、大統領との面会も断るほどである。

こうした人間味溢れる姿も、世界中から評価される要因の一つであると言える。